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映画「十二単衣(じゅうにひとえ)を着た悪魔」でメガホンを取った。長いキャリアを持つ俳優だが、映画監督としても「嫌な女」(2016年)、短編「わかれうた」(17年)に続き3作目になる。原作は内館牧子の長編小説。「この作品は絶対に映画化したい」とほれ込み、爽快なエンターテインメントを世に送り出した。
「源氏物語」の世界に迷い込んだフリーターの伊藤雷(らい)(伊藤健太郎)が、桐壺帝の正妃、弘徽殿女御(こきでんのにょうご)(三吉彩花)と出会い、成長する物語。メリル・ストリープが辛辣(しんらつ)な雑誌編集長を演じた映画「プラダを着た悪魔」をモチーフに、光源氏の敵役として知られる弘徽殿女御を現代風の女性として再構築した作品だ。
「鬼の形相の『悪女』弘徽殿も、生まれてくるのが1000年遅かったら最先端の『いい女』だったんじゃないかと。そこがすごく斬新で面白かったんです」。我が子を皇位に就けようと画策する弘徽殿女御だが、作中では強い信念と覚悟を持って生きる女性として描かれる。「能書きはいらぬ。男は能力を形にして示せ」などセリフも歯切れよく、「できれば自分が演じたかった」と笑う。三吉には「あなたにかかっていますよ」と伝えた。…
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