チコちゃんが叱られた?「野菜が不ぞろいじゃない理由」に農家から怒りのメール
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スーパーなどで売られている野菜の大きさがそろっているのはなぜか、知っていますか? 10月30日に放送されたNHK総合の人気番組「チコちゃんに叱られる!」で、その答えは「品質がそろいやすい種を使っているから」という説明が紹介された。ところが、読者からの情報の窓口「つながる毎日新聞」(https://mainichi.jp/tsunagaru/)に、農業を営む男性からこんな声が寄せられた。「番組では、大事なことが伝えられていません」――。一体なにが問題なのか。さっそく取材してみた。【五味香織/統合デジタル取材センター】
答えは「F1だから」?
「チコちゃんに叱られる!」は、5歳という設定の着ぐるみの女の子「チコちゃん」が投げかける素朴な質問に対し、ゲストらが思い思いに回答し、専門家による解説を紹介する番組だ。ゲストが誤った回答をした時に、チコちゃんが一喝する決めぜりふ「ボーっと生きてんじゃねーよ!」は、2018年の「ユーキャン新語・流行語大賞」でトップ10に選ばれるなど、幅広い年代に親しまれている。最近は「指がポキポキなるのは何の音?」「ねじにプラスとマイナスがあるのはなぜ」などを題材にしている。
10月30日の回は、販売されている野菜の大きさや形などが一定になっている謎が取り上げられた。農学専門の大学教授が登場し、「大きな要因はF1種のものだから」と解説した。すなわち、親の特徴を子が受け継ぐ遺伝の仕組みである「メンデルの法則」を利用し、形が整い病気に強いといった特徴を持つように掛け合わされた「F1種」と呼ばれる種を使うことで、出来上がる作物が均質になるという説明だった。
だが、こうした番組内容に対し、埼玉県深谷市で農業を営む男性(38)から「つながる毎日新聞」に、1件の情報が寄せられた。「視聴者に誤解を与えかねない」と懸念するとともに、「農家をないがしろにしている」という穏やかではない指摘まである。さっそく連絡を取り、話を聞いてみた。
大学のテストで解答したら…
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