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九州・山口・沖縄の地銀中間決算、コロナでも堅調 「先が読みにくい」実情とは

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西日本フィナンシャルホールディングス本社=福岡市博多区で、浅川大樹撮影
西日本フィナンシャルホールディングス本社=福岡市博多区で、浅川大樹撮影

 九州・山口・沖縄の地銀の2020年9月中間決算が出そろった。新型コロナウイルス感染拡大が続いた4~9月の業績を反映したものだが、22行中13行が増益か黒字転換をしており、一見、堅調な決算となった。コロナ禍で地域経済が沈む中で、地銀が打撃を避けられている理由とは。

22行中13行が増益か黒字転換

 「コロナでプラス、マイナスの影響が複数ある。上期に限ればプラスが少し上回る」。西日本フィナンシャルホールディングス(FH)の谷川浩道社長が決算記者会見で説明した。地銀の収益は、融資で得られる金利の利ざやや投資信託などの手数料、株式や債券の運用益などで、これらの収益から経費を引いた業務純益は、22行中半数が増益だった。

 プラスに働いたのは、国による企業の資金繰り支援策だ。利息分を国が補塡(ほてん)する「実質無利子融資」が5月に地銀でも始まり、各行に申し込みが殺到。こうしたコロナ関連融資は、西日本シティ銀行で3800億円にのぼるなど、優良な融資先確保に長年悩んできた各行の融資残高を押し上げた。

 一部では貸出利率の改善にもつながっている。日銀のマイナス金利政策が続く中、融資競争が激しい都市部ではもともと金利が低く抑えられてきた。しかし、実質無利子融資は利率があらかじめ自治体ごとに決まっており、「普段の融資よりも高い利率で融資ができる」(地銀関係者)と歓迎する地銀も多い。

 また、緊急事態宣言が出た4~5月を中心に出張や訪問営業の自粛が続いた。訪問営業が制限されたため、保険や投資信託の手数料収入に響いたケースもあるが、多くの地銀で経費の節約につながった。

 そして、景気悪化の際に銀行の利益を左右するのが「信用コスト」だ。銀行は、融資先の業績悪化や倒産などで返済が滞るリスクを決算に織り込む必要がある。景気が悪化すると企業倒産が増えて銀行の収益を悪化させるのが一般的で、08年秋のリーマン・ショック時は、09年3月期決算で九州・沖縄の9行が最終赤字に転落した。

政府の資金繰り策が企業業況下支え

 コロナ禍では、4~6月期のGDP(国内総生産)が過去最大の落ち込みとなり、地銀の業績を圧迫してもおかしくなかったが、今回の中間決算で最終赤字の地銀はなく、減益行も19年9月(14行)より減った。

 なぜなのか。…

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