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米コロナワクチン「当面は私は打たない」 免疫学の第一人者が憂慮する「禁じ手」

大阪大の宮坂昌之名誉教授=本人提供

 免疫学の第一人者、宮坂昌之・大阪大名誉教授が17日、毎日新聞の取材に対し、新型コロナウイルスのワクチンを開発中の米製薬大手2社が競うように「90%超の有効性確認」との驚異的な治験結果(初期データ)を示したことに絡み、「このワクチンが使えるようになっても、当面は私は打たない」と明言した。

 宮坂氏は同日あった衆院厚生労働委員会で参考人として「有効性がかなり高いのは間違いないが、安全性は全く担保されていない」と述べ、期待先行の現状に警鐘を鳴らした。「90%超」という数字をどう読み解くべきか、どのような懸念を抱いているのか、真意を聞いた。【聞き手・横田愛】

有効性9割超には「私も驚いている」

 Q ファイザーとモデルナが相次いで「90%超の有効性確認」という発表をしました。どう受け止めたらいいのでしょうか。

 A 間違えて理解しがちだが「100人にワクチンを打ったら、90人には効く」という意味ではない。「有効性」とは、ワクチンを打たなかった人(非接種者)の発病率を1としたときに、接種してその発病率がどのぐらいの割合に下がるかを推定したものを言う。「9割の有効性確認」を言い換えると「ワクチンを打たずに発病した人の9割は、ワクチンを接種していたら発病しなかったはず」ということを表している。

 Q インフルエンザワクチンの有効性は3~5割と言われます。専門家から、一般的にコロナウイルスのワクチン開発は難しいと聞いていたので「9割超」という数字に驚きました。

 A 私も驚いている。予想では開発に成功しても、インフルエンザのワクチンと同様に発症予防の効果が多少あるか、重症化予防にとどまるぐらいだと考えていた。だが、どうもそうではないようだ。どうしてあのような数字が出たのか今後も注目する必要がある。

承認が取りやすくなると考えたのでは

 Q 衆院厚労委では、米企業の治験データの公表の方法について「グレーゾーンだ」と評した発言もありました。どこに問題があるのでしょうか。

 A…

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