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余録

「ブル(雄牛=強気)相場は悲観のもとで生まれ…

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 「ブル(雄牛=強気)相場は悲観のもとで生まれ、懐疑のなかで育つ……」は、伝説的投資家テンプルトンの言葉という。株高をもたらすこの雄牛、生まれるのは大方の人々が将来を悲観している時だという▲新型コロナウイルスの感染拡大が止まらぬ米国で、ニューヨーク株のダウ平均株価が史上最高値を更新して3万ドル台に迫った。これを受けた東証の日経平均も29年ぶりに2万6000円台を回復した。まさしく雄牛の突進相場である▲原因は一昨日、米製薬大手のモデルナが新型コロナのワクチン開発の進展を発表したからだった。3万人以上が参加した治験で94・5%の有効性が示されたというのだ。強気の雄牛が悲観の霧を吹き飛ばして突進するのも無理はない▲先日は米ファイザー社の製品が90%以上の有効性を示したという発表もあり、ワクチンへの期待が高まっていた市場である。保管にマイナス70度の冷凍庫が必要なファイザー社製に比べ、モデルナ社製のものは保存がたやすいそうな▲次々にもたらされるワクチンの福音(ふくいん)だが、その効果や安全性について結論が出たわけではない。強気相場が懐疑とともに育つとは、このことか。感染拡大が続くなかのワクチン株高は、ワクチン頼りの経済の先行きを表してもいよう▲テンプルトンのブル相場論は「……楽観のなかで成熟し、熱狂とともに消える」と続く。安易な楽観、まして現実を見失う熱狂とはどこまでも無縁でなければならないワクチンの効果や安全性の見極めである。

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