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#生きるのがつらいあなたへ

人と話して、無駄口が大切 それでもだめなら「動く」 DVカウンセラー信田さん

「家庭内で新しい問題が起きたということはありません。これまであった問題がいわば『加速』している」と話す信田さよ子さん=東京都渋谷区で2020年10月21日、上東麻子撮影

 コロナ禍の影響で自殺が増えている。特に女性の増加が目立ち、10月は前年同月に比べ8割以上も増え851人だった。背景には雇用の悪化や、リモートワークの定着による家庭内の圧迫度合いの高まりが増しているという指摘もある。DV(ドメスティックバイオレンス)や親子関係の相談を受けてきた原宿カウンセリングセンター(東京都渋谷区)の信田さよ子所長は「親子のふれあいが増えたという温かいニュースの陰で苦しむ女性たちがいる。自殺につながっている可能性がある」と懸念を示している。【上東麻子/統合デジタル取材センター】

父親や夫に苦しめられる時間が増えた

 ――警察庁の調べでは、全国の4月の自殺者数は昨年同月比で17・6%下回りましたが、7月は昨年並み、8月は18%(286人)増えて1889人でした。なかでも女性の自殺者は7月が659人、8月が660人でそれぞれ過去最多です。9月は640人で前年同月比で28%増、10月は851人で前年同月比で83%も増えています。なぜ女性の自殺が増えているのでしょうか。

 ◆そもそも自殺は、心の問題だけではありません。貧困や暴力といった要因が大きいのです。新型コロナウイルス感染拡大の影響による失業者は7万人とされていますが、女性が多い非正規から職場を追われています。また、10代の女性の自殺は、8月は40人で前年同月比で約4倍という数字もあります。女性の自殺増加の背景として、女性が家族による暴力の被害者になっている可能性があります。父親から殴られる、兄から性的暴力を受けるといったケースです。10代の女の子は逃げ場がなく、家出するか家で我慢するしかありません。男の子は中学生ぐらいになって父親の背を越すほど成長すると、父親は殴らなくなり暴力から解放されます。しかし、女の子は成人しても殴られてしまう。例えていうなら、…

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上東麻子

1996年毎日新聞入社。佐賀支局、西部本社、毎日小学生新聞、東京本社くらし医療部などをへて2020年から統合デジタル取材センター。障害福祉、精神医療、差別、性暴力、「境界」に関心がある。日本新聞協会賞を受賞したキャンペーン報道「旧優生保護法を問う」取材班。共著に「強制不妊」(毎日新聞出版)。散歩とヨガ、ものづくりが好き。

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