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<弔い編②>コロナ禍で葬儀の簡素化が加速? 過疎地でもリモート、立ち会えず骨つぼに「ごめんね」

パソコンやカメラを利用して法要の様子を動画配信する「リモート法要」=長野県上松町で2020年10月31日、宮武祐希撮影
パソコンやカメラを利用して法要の様子を動画配信する「リモート法要」=長野県上松町で2020年10月31日、宮武祐希撮影

骨つぼをのぞき込んだ遺族

 日本は、イタリアのような感染爆発は避けられてきた。それでも、肉親の最期に立ち会えない状況が生まれた。

 長野県木曽郡の県立木曽病院で10月3日、同郡上松町の花戸みよさん(92)が多臓器不全のため息を引き取った。3世代同居で育った孫も首都圏などにいるが、みとったのは地元にいる子ども2人だけだった。体調を崩して入院したのは2週間前。危篤の知らせに都市部などから親族が駆けつけようとしたが、病院は面会を認めなかった。

 中央アルプスのふもとに位置する木曽郡は65歳以上の人口が4割を超え、過疎と高齢化の課題を抱えている。地域医療を支える病院は1カ所しかない。新型コロナウイルスの累計感染者は5人(11月16日時点)にとどまるが、警戒は強い。4月、木曽郡で出た感染者が東京から帰省した家族と接触があったと判明すると、「感染者の家に、心ない張り紙をされたらしい」といったうわさが地域に出回った。

 「おばあちゃんに会いたい」。涙を流す孫たちのため、花戸さんと同居していた長女みち子さん(67)は、病室の様子をタブレット端末で撮影して送った。「おなかすいたの?」。みち子さんが尋ねると、人工呼吸器をつけた花戸さんは「ご飯食べたい」と応じた。動画を見て、遠方の親族は心を落ち着けたという。

 葬儀も地元の親族ら7、8人で営んだ。木曽では新型コロナが広がった春以降、葬儀は地元の親族だけが参列する慣例が定着しつつある。コロナ前は、遠方の親族だけでなく、近所の住民や友人など50~60人が集まっていた葬儀のかたちは様変わりした。

 花戸さんの葬儀は、オンラインで遠方の親戚らに中継された。「リモート参列」し…

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