二十世紀梨「里帰り」 発見者親戚、接ぎ木で復活へ 「発祥の地、再認識を」 松戸 /千葉

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接ぎ木で育った「おさゴールド」を囲む兄の松戸克浩さん(右)と弟の義仁さん=千葉県松戸市で11月6日午前11時50ごろ、橋本利昭撮影
接ぎ木で育った「おさゴールド」を囲む兄の松戸克浩さん(右)と弟の義仁さん=千葉県松戸市で11月6日午前11時50ごろ、橋本利昭撮影

 松戸市の梨農家が132年前に発見した「二十世紀梨」について、地元で本来の系統に近い果樹を増やす「里帰りプロジェクト」が進んでいる。原木から取った苗木が渡った鳥取県は、今も二十世紀梨の産地として知られるが、同市を含む県内では他品種に押され、生産量はわずか。そうした現状を嘆いた発見者の親戚に当たる造園業の兄弟が、原木に近い樹木を元に果樹を増やし、果実を実らせることを目指している。2人はプロジェクトを通して「梨と古里の関わりを再認識してもらいたい」と奮闘する。【橋本利昭】

 二十世紀梨は1888(明治21)年、松戸市に住む当時13歳の松戸覚之助(1875~1934年)が発見した。梨の掛け合わせをしていた親戚の梨農家の裏庭に自生していた苗木を偶然発見。それを譲り受け、10年後に結実した。「鳥取二十世紀梨百年の歩み」(2004年発行)には「豊円で形が良く、深窓の美人のように薄緑色で美しく……」と絶賛されており、全国に普及した。

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