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ファクトチェック

「投票機企業がトランプ票削除」 「バイデンチーム一員が社長の企業がソフト提供」は誤り

 米大統領選で投票装置メーカーの「ドミニオン・ボーティング・システムズ」が「トランプ米大統領への投票を削除した」との情報が拡散し、さらに「バイデン氏の政権移行チームの一員が社長をしている企業が(ドミニオンに)ソフトウエアを提供していた」とのツイートをトランプ氏が引用リツイートし、日本のまとめサイトが翻訳して掲載した。しかし、投票を削除したとの情報も、ソフトウエアを提供していたとの情報も、いずれも誤りだ。【和田浩明/統合デジタル取材センター】

「トランプ票削除投票機にソフト提供」の主張

 投票機メーカーのドミニオン・ボーティング・システムズはカナダ・トロントと米西部デンバーに拠点を持つ。同社ウェブサイトによると、米国の28の州などで選挙管理システムを提供しており、激戦州のミシガンやジョージアにも顧客がいる。「ドミニオンの投票装置にソフトを提供していた」などとツイッターで批判されたのが、「スマートマチック」社(本社・ロンドン)で、こちらも投票装置など選挙システムを提供する企業だ。

 両社ともに「そもそも我々は競争相手で、ソフト提供も資本関係もない」などと声明で否定している。トランプ氏への投票を削除したとの情報も連邦政府機関が「起きていない」との声明を出している。また、複数の米ファクトチェック機関もソフトウエアを提供していたとの情報を否定している。

 日本語圏ではまとめサイト「anonymous post」が<トランプ大統領「This is crazy!」 ドミニオン投票機のソフト会社「Smartmatic」の社長Peter Neffengerさん、バイデン政権移行チームだとトランプにTwitterでバラされる ⇒ 速攻でTwitter社がアカウント凍結>との記事を17日に掲載し、ツイートした。ツイートは19日昼の段階で3900件以上リツイートされ、「いいね」も7800件以上ついている。

 このツイートには「選挙の集計機器の会社が政権入りしちゃいかんでしょ」「どんどん不正の事実が明るみになっています。本当に大統領選について公正で公平な報道を求めます」などの反応が書き込まれている。

 英語圏では16日までに、「Stonewall Jackson」名のアカウントが、<バイデン氏の政権移行チームの一員である退役将官のピーター・ネッフェンジャー氏は、ドミニオンのためにソフトウエアを作ったスマートマチックの社長で役員だ>などと発信(現在はアカウント凍結)。トランプ氏はこのツイートを引用し「これはおかしい!」などと米東部時間16日朝(日本時間同日夜)に発信していた。

 トランプ氏はドミニオンについて12日にも「全米で270万票のトランプ票を削除した」との極右系ケーブルテレビ「ワン・アメリカ・ニュース・ネットワーク(OANN)」の記事を投稿していた。しかし、…

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和田浩明

1991年4月入社。英文毎日編集部、サイバー編集部、外信部、大阪社会部を経て2003年10月から08年3月までワシントン特派員。無差別発砲事件、インド洋大津波、イラク駐留米軍や大統領選挙を取材。09年4月からはカイロに勤務し、11年1月に始まった中東の民主化要求運動「アラブの春」をチュニジア、エジプト、リビア、シリア、イエメンで目撃した。東京での中東、米州担当デスク、2度目のワシントン特派員などを経て2019年5月から統合デジタル取材センター。日本社会と外国人住民やLGBTなどの今後に関心がある。

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