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熊本・蒲島知事、川辺川ダム建設容認を表明

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川辺川ダムの建設予定地周辺=熊本県相良村で2020年11月17日午前10時29分、本社ヘリから津村豊和撮影

 7月の九州豪雨で氾濫した球磨川の治水対策について、熊本県の蒲島郁夫知事は19日の県議会全員協議会で「ダムの効果を過信することはできないが、被害防止の『確実性』が担保できるダムを選択肢から外すことはできないと判断した」と述べ、2009年に旧民主党政権が中止した川辺川ダムの建設を容認する考えを表明した。

川辺川ダムの予定地

 川辺川ダムは、治水に農業利水や発電を加えた多目的ダムとして、球磨川最大の支流の川辺川上流に国が建設を計画。蒲島知事が08年、ダム建設予定地の相良(さがら)村や最大受益地の人吉市の当時の首長が反対していることを理由に「(川辺川を含む)球磨川(水系)はかけがえのない財産で、守るべき宝だ」と訴えて計画の「白紙撤回」を表明、翌年に旧民主党政権が中止を決めた。

 国と県、流域市町村はその後、遊水地や川辺川の水を八代海に流す放水路など、ダムによらない治水対策を検討してきたが、数千億円単位の事業費や数十年にわたる工期などがネックになり議論は停滞。住民らの利害調整も難しく、意見がまとまらずに抜本対策が決まらないまま、今回の豪雨被害が起きた。県内で犠牲になった65人のうち50人が球磨川流域の住民だった。【城島勇人】

川辺川ダム計画

 1963~65年に熊本県の球磨川で大規模洪水が相次いだことを受け、66年に最大の支流の川辺川に計画された国営の多目的ダム。村中心部の大部分が水没する同県五木村の住民らが長年反対運動を展開したが、82年に受け入れに転じ予定地の買収と住民移転はほぼ完了。2000億円以上が投じられたが、2009年に旧民主党政権が八ッ場(やんば)ダム(群馬県)とともに計画中止を決めた。八ッ場ダムは11年に建設再開が決まり、20年3月完成している。

川辺川ダム(熊本県)建設計画を巡る主な動き

1963~65年 球磨川流域で水害が相次ぐ

 66年7月 旧建設省がダム計画を発表

2008年9月 蒲島郁夫知事が計画の白紙撤回を表明

 09年9月 旧民主党政権が計画中止を表明

 20年7月4日 九州豪雨で球磨川や支流が氾濫

   8月26日 知事が「ダムも選択肢の一つ」と発言

   10月6日 国が「川辺川ダムがあれば、人吉地区での浸水面積を約6割減らせた」とする推計を公表

   11月19日 知事が県議会でダム建設容認を表明

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