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年内引退、さらば空自のファントム 安保論議の「亡霊」が物語るもの

飛び立つF4EJ=宮崎県新富町で1998年11月、田中雅之撮影

 日本の空を半世紀近く守ってきた航空自衛隊の戦闘機「F4EJファントム」が年内に引退する。米軍がベトナム戦争で使った戦闘機を改造したもので、導入時は他国を侵略するとの誤解を与えないよう、装備の一部を取り外した経緯がある。そんな過去の安全保障論議を物語る「亡霊」が第一線を退く。「敵基地攻撃能力」が議論される今、その歴史をひもといてみたい。【松浦吉剛】

「世界で最も恐るべき戦闘機」

 F4は、米国の航空機メーカーとして一時代を築いたマクドネル・ダグラス社(ボーイングに吸収合併)製。亡霊や幽霊を意味する「ファントム」の愛称が付けられた。重さ20トン超の大型機ながら機動性に優れ、多くのミサイルや爆弾の搭載もできる。米国がベトナム戦争(1960~75年)に投入し、空中戦と地上爆撃で戦績を上げた。多くの西側諸国の軍隊で主力機に採用され、派生機を含めて5000機以上が製造されたとされる。

 国会会議録や「航空自衛隊50年史」には、ファントムが政治問題化したことが記されている。防衛庁(現防衛省)が新たな戦闘機候補として、米軍仕様の「F4E」を選んだのは68年11月のことだ。選定段階から野党側は「平和憲法に違反している」「世界で最も恐るべきファントムを用いない方がいいのでは」と反発を強めた。これに対し、増田甲子七(かねしち)防衛庁長官(当時)は…

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