赤いケースに入った写真付きの手帳を、いつも持っている。「身体障害者手帳」だ。記者の端くれとして、障害は理解している「つもり」だったが、浅はかだった。とりわけ、私がそうである「内部障害」については。反省も込めて連載の番外として、以前は見えなかった風景を描いてみる。
当初交付されたのは「じん臓機能障害3級」の手帳だった。外見からは分かりにくい内部障害の一つだ。
内部障害は、心臓と呼吸器、腎臓、ぼうこう・直腸機能、小腸機能、免疫機能(ヒト免疫不全ウイルスによる)、肝臓--のいずれかに障害がある場合を指す。厚生労働省の調査によると、総数(身障者手帳所有)は124万1000人で、身体障害者全体(428万7000人)の約3割を占める。100万人を超えているとは想像もしなかった(いずれも推計値)。
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