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「感染を制御できない」 専門家に強い危機感 会合後に漏れた本音

記者会見する新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長=東京都千代田区で2020年11月9日午後8時51分、宮間俊樹撮影

 19日に全国で新たに過去最多となる2386人の感染者が確認された新型コロナウイルス感染症。感染対策を厚生労働省に助言する専門家組織「アドバイザリーボード」(座長=脇田隆字国立感染症研究所長)はこの日の会合で、「このまま放置すれば急速な感染拡大に至る可能性がある」と分析した。現在の感染状況について激論を交わした専門家たちは会合後、「感染をコントロール(制御)できない」と口にし、強い危機感を示した。感染拡大の背景や今後の対策について、専門家は何を考えているのだろうか。【阿部亮介、横田愛、酒井雅浩】

 厚労省が入る東京・霞が関の合同庁舎5号館の会議室。19日午後6時に始まったアドバイザリーボードには、田村憲久厚労相や政府の新型コロナ感染症対策分科会の尾身茂会長のほか、感染症の専門家らが集まった。感染状況の評価に多くの時間が割かれ、専門家と厚労省幹部で激しく意見が交わされる場面もみられた。2時間の予定時間を30分以上も超過した午後8時半過ぎ、ようやく会合が終了した。

 「状況は厳しくなりつつある。みんなこのままいくと危ないぞという危機感があった。今までのままでは(感染を)コントロールできない」。尾身氏は会合終了後、駆け寄った記者団に対してこう訴えた。

 東京や大阪をはじめ8都道府県で1日の新規感染者が過去最多を記録。こうした各地の厳しい感染状況について、「札幌は医療の逼迫(ひっぱく)度合いがかなり厳しい。東京や大阪は医療への負担や感染状況、PCR検査の陽性率を考えるとステージ3(感染急増)に近づいている」と危機感をあらわにし、「感染が増加している県が多くなっている。リンク(感染経路)が追えない感染者数が増え、何かしらの対応が必要だというのは間違いない」と述べた。

 一方で、「国民は少し疲れている。行動変容だけを求められてもかなわん、という気持ちがあるのも我々は理解している」と配慮をみせ、緊急事態宣言などかなり「強い措置」を取ることの難しさを口にした。

 尾身氏と同様に専門家たちは今の感染状況について危機感を募らせている。会合に出席したある専門家は、感染者の全国的急増に「ドライビングフォース(感染のけん引力)になっている集団が見えてこない。裏に何かがなきゃ絶対こんなことは起こらない。夜の街とかそんな単純なものじゃない」と分析が難しいもどかしさを隠さない。そのうえで「一番考えられるのは…

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