「早く日常を取り戻して」 京アニ美術監督の母、娘の同僚へエール

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渡辺美希子さんの母は、娘の作品や写真、蔵書でいっぱいの部屋を書斎にして日々を過ごしている=2020年10月21日、南陽子撮影
渡辺美希子さんの母は、娘の作品や写真、蔵書でいっぱいの部屋を書斎にして日々を過ごしている=2020年10月21日、南陽子撮影

 京都アニメーション(京都府宇治市)の新作映画「劇場版ヴァイオレット・エヴァーガーデン」が、全国で公開されている。制作陣には2019年7月の放火殺人事件で亡くなった多くの社員も名を連ねており、美術監督を務めた渡辺美希子さん(当時35歳)もその一人だ。娘が完成を見届けられなかった作品を鑑賞した渡辺さんの母親(70)は「皆ようやったな。頑張りやったな」と喜ぶ。そして娘の同僚に向けて、こう続けた。「自分たちの日常を、早く取り戻してほしい」

 渡辺さんの実家は、京アニ作品のポスターやカレンダーで壁が埋め尽くされている。生前に持ち帰っていたものに加え、母親がオンラインショップで購入した商品を事件後、額に入れて飾るのが新たな日常となっている。母親は「美希子が描いたか分からないものも買おうと決めた」と話す。

やっぱりアニメの道に

 アニメの仕事を夢見ていることを明かされたのは、渡辺さんが高校3年の時だ。アニメは出来高払いで一生の仕事にするのは難しいと考えて反対し、渡辺さんは大学に進んだ。ただ4年生になると、「アニメの専門学校に行きたい」と改めて訴えてきた。「食べていけなくても後悔せえへんか」と尋ね…

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