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Photo 祈りの風車、あの子に 世界交通犠牲者の日に各地で設置

「世界道路交通犠牲者の日」に合わせて、次男敦司さんが犠牲となった事故現場に黄色い風車を設置する楠野祇晴さん=栃木市で2020年11月15日、小川昌宏撮影

 11月の第3日曜日は国連が定めた「世界道路交通犠牲者の日」。この日に合わせ、交通死亡事故の現場に黄色い風車を手向ける人たちがいる。犠牲者の追悼と交通安全への祈りが込められた風車は、晩秋の風に吹かれながら行き交う車に静かに訴えかけている。

 栃木市内の県道脇で、黄色い風車が回る。市内在住の楠野(くすの)祇晴(まさはる)さんが今年の「犠牲者の日」に当たる15日に設置した。楠野さんは次男敦司さん(当時22歳)を、この場所で起きた交通事故で亡くした。「事故を忘れてほしくない。敦司を生かし続けたい。この日がより広まり、大きな追悼になれば」

 「犠牲者の日」は2005年、国連総会で決議された。国内では事故現場に黄色い風車を供える活動が遺族らの間で広まり、楠野さんも約15年間、直径20センチほどの風車を毎年取り付けてきた。

 事故は、01年4月7日午前8時20分ごろ発生。バイクで通勤中の敦司さんは、対向車線から強引に右折してきたトラックに衝突し、亡くなった。自動車部品関連の会社で働き、入社2年目で米国研修にも派遣された。当時交際していた女性との結婚も考えていた。そんな「未来ある家族の幸せ」が突然、交通事故で断ち切られ、奪われた。

 独自調査で事故から1年3カ月後の立件に結びつけた楠野さんは、学校や少年院、運送会社などで自身の体験を講演してきた。今年は市の広報に「犠牲者の日」に関するお知らせを掲載してもらった。事故から来年で20年。「平常心は保てるようになったが、悲しみは深くなる。子どもを亡くした親は何年たっても一緒。本当はいつも…

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