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女の気持ち

私の池上線 埼玉県川越市・吉川清子(主婦・81歳)

 「池上線」という歌がある。切ない恋の歌である。私が、その東急池上線に毎月1度乗ることになろうとは、思ってもみないことだった。

 12歳だった中学1年生の孫息子が、あの秋の十五夜の日曜日、突然旅立ってしまった。今、池上の霊園に眠っている。私は「デート」と称し、毎月命日に会いにいく。

 供花を抱え、最寄り駅を朝一番でたち、午前7時ごろ五反田駅に着く。そこから「私の池上線」が始まる。

 山が近いわけでもないのに木をぜいたくに使った駅舎。踏切のすき間から一瞬のぞく富士山。商店街で人気の戸越銀座も、この沿線である。私は池上駅で下車する。いつも、ホームにある白く長い木のベンチに座り、心を整え、水飲み場でのどを潤してから改札を出る。

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