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社説

コロナとG20首脳会議 協調の立て直しが急務だ

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 日米欧と中国などでつくる主要20カ国・地域(G20)の首脳会議がオンライン形式で開かれた。新型コロナウイルスの感染が急速に再拡大する中、世界経済について「大きな下方リスクにさらされている」と強い警戒感を示した。

 危機克服には各国の連携が欠かせない。だが、本来なら国際協調の要となるトランプ米大統領は無責任な態度に終始した。「米国経済は歴史的な回復局面にある」と自賛しただけで中座し、ゴルフに興じたというからあきれる。

 「米国第一」を主張するトランプ氏の下、世界は対立を深めた。バイデン次期大統領は多国間の枠組み重視を掲げる。G20も協調立て直しを急がなければならない。

 まず取り組むべきは、ワクチン供給体制の見直しだ。感染が収束しなければ、いくら対策を打っても経済は本格回復しない。今回の首脳会議で、宣言は公平な分配をうたったが、途上国などからは不安を訴える声が相次いだ。

 途上国にも行き渡らせるため、世界保健機関(WHO)などが創設した国際的枠組みには日本など180カ国以上が参加している。

 だが、自国優先を掲げる米国は加わっていない。ロシアや中国も個別に供給する独自外交を展開している。大国の思惑に左右されない体制構築を急ぐ必要がある。

 景気を支える対策も重要だ。宣言は「経済回復へ努力を惜しまない」とうたったが、具体策は乏しかった。各国は既に大型対策を実施し、財政が悪化している。

 とはいえ、世界経済が底割れする事態を招いてはいけない。有効な対策に知恵を絞ってほしい。

 G20首脳会議はリーマン・ショック後に発足した。世界的危機を乗り切るには、体制の違いを超えた幅広い協力が欠かせなかった。

 コロナ危機で役割はさらに大きくなっている。多国間の連携を妨げる保護主義と決別し、自由貿易の拡大にかじを切る時だ。

 米国の元政府高官らは、バイデン氏に対し、来年の早い時期にG20首脳会議を開くよう提案している。世界の亀裂を修復する策として検討に値するのではないか。

 菅義偉首相は今回、G20首脳会議に初めて参加し、国際協調の必要性を唱えた。バイデン氏と連携し、再構築に力を注ぐべきだ。

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