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青い空、白い雲、まっ赤な夕焼け。これらに共通する物理現象は「光の散乱」です。今回はこの散乱現象に注目しつつ、火星の夕焼けについて触れたいと思います。
さて、地球の大気(空気)は完全な透明ではないですが、ほとんど透明に見えます。その証拠に夜になると星が見えます。ではなぜ昼間の空は青いのでしょうか? それは空気の成分である窒素や酸素の分子によって、太陽光の中の主に青側の光が散乱するためです。散乱とは光が分子などに衝突した際にさまざまな方向に放出される現象です。ビリヤードの球で多数の球をはじくことをイメージするといいかもしれません。
もし大気がなければ散乱はおきないため、地上で見ている人は太陽の方向から直接やってくる光のみ目に入ることになります。月面の映像で昼なのに空が真っ暗なのはこのためです。しかし大気があり、光が散乱されると本来は地上の人に届かないはずの方向へ向かっていた光の進路が曲がり、地上の人の目に届くことになります。
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