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余録

江戸川柳に「花の宵 紙を丸めて祈るなり」がある…

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 江戸川柳に「花の宵(よい) 紙を丸めて祈るなり」がある。花の宵とは花見の前夜のこと。紙を丸めるのはてるてる坊主を作って、翌日の晴天を祈るためである。江戸の人が花見にかける意気込みは生半可(なまはんか)でない▲さてこちらの花の宵に丸めたという紙はてるてる坊主のためではなかろう。花見前夜の宴会費用を記したホテル側発行の領収書はどうも廃棄されたようである。領収書の宛先は安倍晋三(あべ・しんぞう)前首相が代表をつとめる資金管理団体だという▲かねて1人5000円の会費で開催され、「安倍晋三後援会の収入、支出は一切ない」と国会で説明されてきた「桜を見る会」前夜の懇親パーティーだった。だがその費用の一部を前首相側が補塡(ほてん)していたという安倍氏周辺の話である▲補塡額は5年間で800万円を上回るという。ならば政治資金収支報告書への記載がないのは違法の疑いがあり、また寄付行為を禁じた公職選挙法に違反する疑いもでてくる。前首相その人はこの事実を一切知らなかったのだろうか▲秘書が補塡を伝えていなかったとの安倍氏周辺の弁明を聞けば、またも政治家への責任追及の前に立ちはだかる「秘書の壁」という言葉を思い出す。ここは当事者の事情聴取を進める東京地検特捜部に真相の究明を求めるべきであろう▲どうあれ真実を知りうる、そして知らねばならない立場でありながら、「補塡はない」と国民をあざむいた安倍氏の責任は重大である。紙が丸められたいきさつの全容を国会ではっきりとご説明いただきたい。

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