旧石器遺跡、発掘捏造事件から20年 消えた「神の手」の跡 町おこしの夢、はかなく 栗原市 /宮城

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かつての「上高森遺跡」には大規模太陽光発電所のソーラーパネルが広がる=宮城県栗原市で2020年10月25日、滝沢一誠撮影
かつての「上高森遺跡」には大規模太陽光発電所のソーラーパネルが広がる=宮城県栗原市で2020年10月25日、滝沢一誠撮影

 日本の古代史の根幹を揺るがした「旧石器遺跡発掘捏造(ねつぞう)事件」は、発覚から20年を迎えた。かつて国内最古の前期旧石器遺跡とされた場所はメガソーラー(大規模太陽光発電所)に変貌。「神の手」が残した跡ははかなく消えた一方、考古学界には大きな教訓として残っている。【滝沢一誠】

 旧築館町(現栗原市)の林を抜けると、丘の斜面に並ぶソーラーパネルが見えた。ここは20年前まで「上高森遺跡」と呼ばれ、70万年前に人類が暮らした痕跡の石器が見つかったとして、世間をにぎわせた現場だ。今となっては「遺跡」の痕跡は全く見当たらない。

 2000年11月、東北旧石器文化研究所(解散)の元副理事長が自らの手で石器を埋めている場面を本紙取材班が撮影し報道。元副理事長は「魔が差した」と述べて東日本各地の発掘現場で同様の工作をしたことを認め、古代史を揺るがす一大スキャンダルとなった。上高森の旧石器時代とされた発掘成果も全て捏造だったことが分かり、遺跡としての指定は取り消された。

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