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人と知恵がつなぐ

作家、写真家、ドキュメンタリー映画監督の大西暢夫さんが長年の取材で見えてきた社会の「大きな円」を描きます。

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/7 富山・高岡 漆塗り職人ヌッシャ 真綿で金箔、輝かせ /愛知

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ヌッシャの京田充弘さんは一枚一枚の金箔を丁寧に貼り付けていった
ヌッシャの京田充弘さんは一枚一枚の金箔を丁寧に貼り付けていった

 漆かき職人が丁寧に採取した漆は、ヌッシャと呼ばれる漆塗りの職人の手に渡る。

 富山県高岡市は仏壇仏具の職人が多く、他にもものづくりの街として有名だ。

 京田充弘さんは、150年続く6代目の仏壇店の塗師(ぬし)だ。仏壇はもちろん、小物から寺院など大きな仕事もこなす。

 高岡市内のお寺の内陣の修復工事。漆にケイ藻土を混ぜ合わせた「錆(さび)」と呼ばれる接着剤を準備した。漆は天然の接着剤にもなる。

 「次の修理する職人に、恥じるような仕事を残したくありませんから」と、100年先を見据えた丁寧な仕事が始まる。世代を超える先まで残る仕事だ。たまたま、京田さんの時代が修繕を請け負うことになっただけだろう。錆を塗り、砥石(といし)で表面を滑らかにする。

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