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社説

受信料不払いに割増金 経営改革と値下げが先だ

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 NHK受信料の不払い世帯に対する割増金制度の導入が、総務省の有識者会議のとりまとめ案に盛り込まれた。

 総務省が提案していた受信料支払いの義務化や、NHKが要望したテレビ設置の届け出義務化、未契約者の情報照会制度は導入が見送られた。

 割増金制度は、今の「契約制」を維持しつつ、テレビなどがあるにもかかわらず受信契約を結ばず、理由なく料金を払っていない世帯が対象となる。

 心理的な圧力をかけ、自発的な契約と受信料支払いを促すのが狙いだ。8割強にとどまる支払率の上昇につなげ、負担の公平化を図るという。

 年間305億円かかっている受信契約のための戸別訪問コストを、削減したいとの思惑もある。

 来年の通常国会で放送法改正を目指すという。割増金の額や対象者の把握方法などは今後、検討していくと説明している。

 しかし、「義務化」ほどではないにせよ、割増金にはペナルティーの側面がある。果たして国民や視聴者の理解が得られるのだろうか。実効性にも疑問がある。

 子会社の整理やチャンネル数の削減を含め、業務の見直しなど経営の一層の効率化を進めていくことが先決だ。

 今回のとりまとめ案には、受信料の値下げについて、繰越剰余金が一定水準を超えた場合に原資とする制度の導入が盛り込まれた。

 剰余金は年々増加傾向にある。2015年度の約800億円から、19年度は1280億円にまで膨らんでいる。

 NHKの前田晃伸会長は参院総務委員会で、剰余金の視聴者への還元について「国民の皆様に見えるような形にしたい」と答弁した。だが、時期や規模など具体的な内容は示されていない。

 来年度からの中期経営計画案では、受信料の水準は据え置きになっている。引き下げに向けて見直しを続ける必要がある。

 NHKがやるべきことは、不払い対策だけではないはずだ。公共放送としてのあるべき姿を示さないままでは、「テレビ離れ」に拍車がかかるだろう。放送文化を守っていく責任があることを自覚すべきだ。

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