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目指すは「逃げ遅れゼロ」 桜島大規模噴火に備えた防災訓練は「住民主体」

避難用のバスを待つ訓練参加者=鹿児島市東桜島町で2020年11月14日午前10時36分、菅野蘭撮影

 活発な火山活動を続ける鹿児島市の桜島で、大規模噴火に備えて「住民主体」をキーワードにした防災訓練があった。火山活動の知見が限られる中で、鹿児島市は噴火による犠牲者を出さないための模索を続けている。中でも今回の訓練は、行政だけでは手の届かない高齢者や障害者を含め「逃げ遅れゼロ」を目指した新たな試み。島内の住民の半数以上にあたる約2000人が参加した。訓練の様子をこの目で見ようと現場を訪れた。【菅野蘭】

 11月14日、島の南部にあたる東桜島町の集会所。訓練開始後の午前9時20分、地元町内会長と民生委員2人、消防団のメンバーらが集まった。「つえを使わないと歩けない状況」「妻と一緒にマイカーで避難するとのこと」など要支援者の様子を記した名簿を基に避難手段を確認しあう。

 やがて防災行政無線で避難情報が流れ、参加した住民はそれぞれ避難先や連絡先を書いた「避難用家族カード」を町内会長に提出した。町内会長はカードと住民名簿を照らし合わせながら「逃げ遅れ」がないかを確認する。住民はマイカーや、市が巡回させる避難バスに乗り込み次々と避難先に向かった。

 桜島の避難訓練自体は約半世紀前から続いている。近年では島民の4割近くが参加するほど大がかりな訓練だが、住民からは「毎年決められた通りに歩くだけ」との声もあった。

 一方、桜島では2015年8月、5段階に分かれた桜島の噴火警戒レベルが上から2番目の4(避難準備)に初めて引き上げられ、鹿児島市は一部住民に避難勧告を出した。現在はレベル3(入山規制)に戻ったが、市は避難計画見直しに着手し、犠牲者ゼロを目指す「火山防災トップシティ構想」を掲げた。

 今回の訓練は「高齢者や障害者の避難を誰が支援するか」「支援者がいない場合はどうするか」――を…

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