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第3波、空気の暴走止めるには 自粛警察や同調圧力の裏にすり込まれた「世間」

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春に自粛警察からの手紙を受け取り、「今でも内容を思い出すと胸がざわつき、仕事に集中できなくなる」と話すラーメン店の店主=大阪府内で2020年11月20日午後9時34分、村松洋撮影
春に自粛警察からの手紙を受け取り、「今でも内容を思い出すと胸がざわつき、仕事に集中できなくなる」と話すラーメン店の店主=大阪府内で2020年11月20日午後9時34分、村松洋撮影

 新型コロナウイルスの感染が急拡大する「第3波」で、市民に我慢を求める雰囲気が広がっている。酒類を提供する飲食店などへの営業時間短縮要請が11月下旬から各地で出され、専門家からは緊急事態宣言の再発令の必要性も言及され始めた。春先の緊急事態宣言では市民が過剰に監視し合う「自粛警察」現象が起き、標的にされた店には「いわれのない非難が、再び自分たちに向けられないか」と不安が広がる。同調圧力が生み出す「空気の暴走」を今回は止められるだろうか。

 「コロナで国が自粛を求めていることをご存じでしょうか? ニュースみていますか?」「何故、街中に移転しないのでしょうか? 儲(もう)かってるでしょ?(中略)繁盛=公害であることを忘れるな」

 大阪府東部にあるラーメン店に5月、匿名の封書が郵送された。中にはワープロ打ちされたA4判の手紙が1枚。近隣住民として、店の営業で新型コロナに感染しないかと懸念し、移転を迫る内容だった。

 春先の「第1波」では国が4月7日、東京や大阪、兵庫など7都府県に緊急事態宣言を発令した(同16日に全国に拡大)。大阪府は同14日午前0時からバーやナイトクラブ、カラオケ店などに休業を要請。居酒屋を含む飲食店には営業時間を午前5時~午後8時とし、酒類の提供は午後7時までにするよう求めた。

「危害加えられないか」不安拭えず

 このラーメン店の閉店は本来午後9時だが、春は新型コロナで客が落ち込み、時短の要請前から1時間早めていた。だが、手紙が届いてからは恐怖を感じ、3週間ほどは営業を持ち帰りに限定。男性店主は「ルールは守っていたのに。あの日から毎日、店に危害を加えられないかという不安を拭いきれずにいる」。

 店では入り口に除菌薬を設置。厨房(ちゅうぼう)と客席をビニール…

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