「全力で取り組むことを誓う」。北朝鮮による拉致問題を政権の最重要課題に掲げる菅義偉首相は10月24日、拉致被害者の家族らが東京都内で開いた集会の場でこう言明した。首相に就任して間もなく3カ月。菅首相はいかなる手法で解決を目指すのだろうか。
「組閣があった夜、議員になる前から面識のあった菅さんに祝意を伝えようとスマートフォンで短いメッセージを送ったんです。忙しいでしょうから『返信不要』と添えて。でも10分もしないうちに『拉致やり遂げたいです』という返信があって。強い意志を感じました」。政権が発足した9月16日夜の、菅氏とのやり取りをこう振り返ったのは、参院拉致問題特別委員会に所属している有田芳生参院議員(68)である。
有田氏といえば、日朝関係の転換点になると期待された2014年の「ストックホルム合意」前に、これとリンクした動きを見せるなど、北朝鮮に独自のパイプを持つ人物として知られる。民主党政権下の12年秋。同党所属の有田氏は渡航自粛要請を袖にして北朝鮮を訪問。第二次大戦の終戦前後に北朝鮮域で死亡した日本人の遺骨が多数埋葬されているという平壌郊外の墓地を視察したことを報道陣に明かした。北朝鮮が拉致被害者らの再…
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