メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

「山を一つ動かしたかな」桜を見る会問題追及、田村智子参院議員に聞く

「桜を見る会」についてインタビューに答える田村智子参院議員=東京都千代田区の参院議員会館で2020年11月26日、丸山博撮影

 「桜を見る会」の疑惑が再燃している。安倍晋三前首相の後援会が地元支持者らを招いて開いた「前夜祭」を巡り、安倍前首相側がホテルに支払った費用の一部を補塡(ほてん)していたことが明らかになったからだ。桜を見る会の一連の問題は昨年11月、田村智子参院議員(共産党)の参院予算委での追及で表面化した。その田村氏は「安倍さんは前夜祭での補塡を知っていたのではないか」と指摘する。あの追及から約1年。田村氏の思いを聞いた。【古川宗/統合デジタル取材センター】

「明細書」という言葉にうろたえた安倍前首相

 ――桜を見る会の前夜祭を巡っては、東京地検が捜査しています。この展開をどうみますか。

 ◆捜査が進んでいることは評価したいですが、安倍さんが首相のときになぜ捜査がもっと本格化しなかったのかと思います。ただ、我々野党が粘り強く追及し続けなければ、ここまでの動きを作ることはできなかった。だから野党が一緒になって「山を一つ動かしたかな」が実感ですね。

 ――「安倍前首相側が800万円余り補塡した」という報道があります。安倍前首相のこれまでの国会答弁とかなり食い違っていますね。

 ◆当時の国会会議録をもう一度見てみたんです。今年2月17日の衆院予算委員会では辻元清美さん(立憲民主党)が「(ANAインターコンチネンタル)ホテル側から、『明細書を発行しないということはない』という回答をもらった」と述べると、「明細書」という言葉に対する安倍さんの答弁がめちゃくちゃになっているのです。

 ――例えば、どういうところですか?

 ◆そうですね。「ホテルと参加者個々人による契約」とありましたが、誰が考えたのだろうかと思うぐらい非常識な答弁ですし、うろたえた様子が伝わってきました。あれだけ動揺していたのですから、実際は明細書が出ていたことも、安倍事務所側の補塡も知っていたのではないかと思います。会議録を読んで改めて思いました。

 私が最初に桜を見る会の質問をしたのは昨年11月8日でした。前夜祭の収支報告書への記載がないと実は知っていたのですが、それは質問しなかったんです。もう少し調べてから質問したいという思いがあったからです。ですがそのとき、安倍さんは前夜祭のお金の動きについて自ら「ホテル側に参加者が直接払い込んだ」という言い方をしたのです。こちらから聞いてないのに先に言い訳しているわけです。この最初の質問のときから「前夜祭はウイークポイント(弱点)だ」と思っていました。

 これは推測になりますが、安倍前首相が秘書から補塡は聞かされてない、なんてことはありえないと思います。「ご自身がホテルに確認すればわかることでしょう」と国会で求められても、頑としてはね付けてきた。「公開を前提とするものについては、ホテルは出せないと言っている」と、変な言い訳をして拒んでいました。でも拒否した理由は、補塡を知っていたからとしか考えられないですよね。

国会でのうそは国会で責任を取るべきだ

 ――野党は、安倍前首相に対して国会で改めて説明するよう求めていますね。

 ◆ええ。でも「参考人招致」であれば、うそがまかり通る危険性があるので、「証人喚問」を求めていきます。こちらは偽証罪を問うことができますから。

 またたとえ安倍さんが国会で釈明しても、「私は知りませんでした」では意味がありません。そうならないようにするために、私たち野党は物的証拠を持った上での質問が必要です。予算委員会として、ホテル側に資料を出してもらうよう要求していくべきです。

 言うまでもなく、国会は国民が直接選んだ国民の代表機関です。国民を直接代表する者たちに対して、安倍さんは延々とうそを言い続けたわけです。国会での答弁は会議録に残ります。だから安倍さんが改めて国会で真相を証言することによって、これまでの答弁はうそだった、と記録として残す必要があるのです。個別の記者会見では済まされません。国会でついたうその責任は、国会で取るべきだと私は思います。

 ――前夜祭に関する菅義偉首相の答弁はどうみますか。

 ◆ひどいと思っています。…

この記事は有料記事です。

残り1560文字(全文3241文字)

古川宗

1988年福島県生まれ。2013年入社。高松支局、富山支局、政治部を経て2020年4月から統合デジタル取材センター。富山時代には政務活動費の不正受給問題、政治部では首相官邸や参院自民党などを取材し、この春には育児休暇を2カ月取得しました。趣味は海外の文芸書の収集で、好きな作家はトマス・ピンチョン。

おすすめ記事
広告
毎日新聞のアカウント
ピックアップ
話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. ファミマ・お母さん食堂に異議 声上げた高校生に「慎吾ママ」生みの親がエール

  2. GoTo客受け入れ8宿泊施設で5人以上感染 10月下旬までに 情報公開請求で判明

  3. 二つの支持率が占う菅政権の今後 政権運営力低下を無情にも示すその「差し引き」

  4. トランプ氏の弾劾裁判、「2月第2週」開始 上院の民主と共和が合意

  5. 新型コロナ 本当にデタラメなのか 河野太郎行革相が批判したNHKワクチン報道を検証した

編集部のオススメ記事

のマークについて

今週のおすすめ
毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです