今、彫刻の問題が世界で注視されている。警察官による黒人射殺事件を機に、米国から始まった抗議運動「ブラック・ライブズ・マター(黒人の命は大事だ、BLM)」では、奴隷制度を支えた「偉人」の彫刻像が相次いで撤去される様子が運動の象徴的なシーンとして報じられた。国内でも木下直之・静岡県立美術館長の一連の著作や、彫刻家・彫刻研究者の小田原のどかさんの制作・批評活動を通じて、公共空間に置かれた彫刻を再考する機運が高まっている。
そこで、街中のそこかしこで目にする人物像、なかでも裸体像に着目し、その歴史や置かれた空間との関わりについて考えようと、トークセッション「男と女とハダカとアート」が11月、熊本県津奈木町のつなぎ美術館で開催された。同美術館で住民参画型のアートプロジェクトに取り組む美術家の柳幸典さんと木下さん、小田原さんの3人が参加し、それぞれの立場から語り合った。
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