幸徳秋水ら社会主義者、無政府主義者らが弾圧された大逆事件(1910年)に連座し、犠牲になった医師、大石誠之助らをモチーフにした創作劇「太平洋食堂」が2~6日、杉並区高円寺北の「座・高円寺」で上演される。今年は事件から110年。作者で劇作家の嶽本あゆ美さん(53)は「今の日本社会は、言論や思想の問題だけではなく政治腐敗、経済格差の広がりなど状況が事件当時と似ている」と語る。
幸徳秋水と交流があった大石は、和歌山県新宮市などで活動した「新宮グループ」の一人。地元の人々に「ドクトル」と慕われ、日露戦争の開戦時に「万人が共に囲む食卓を」と食堂を開いた。舞台では、大石をモデルにした主人公の大星誠之助らが国家による思想弾圧に巻き込まれる姿を描いている。
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