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全国のがんや難病の患者らでつくる「がんを明るく前向きに語る・金つなぎの会」の代表を務める三重県名張市富貴ケ丘1の広野光子さん(79)の自宅が、今年も鎮魂のイルミネーションの明かりに包まれている。毎年恒例の年末イベントで、亡くなった会員を悼み、病気と共に生きる会員に寄り添いたいと、1994年から続けられている。1日夜から点灯が始まり、1月10日まで。
広野さんは元情報紙記者で、51歳だった1992年に乳がん、翌年に卵巣がんと診断され、手術や抗がん剤などの治療を受け始めた。94年2月には夫博民さんが63歳で病死した。息子2人は社会人になって既に独立し、治療の副作用でつらい中で、一人になった悲しさや切なさが押し寄せた。同年12月、かつて家族と楽しんだクリスマスの電飾を一つ、庭にともすと、心が安らいだ。そんな穏やかな心で過ごしたいと、翌年から電飾を…
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