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この1年

歴史・時代小説 実力ある新人相次ぐ=細谷正充(文芸評論家)

 新型コロナウイルスにより、世界も日本も翻弄(ほんろう)された一年であったが、歴史時代小説に目を向ければ、ベテランから新鋭まで、優れた作品が多い。ベストに挙げた5作の他にも、宮城谷昌光の『孔丘(こうきゅう)』、伊東潤の『茶聖』、安部龍太郎の『迷宮の月』、今村翔吾の『じんかん』、馳星周の『四神(ししん)の旗』、天野純希の『紅蓮(ぐれん)浄土 石山合戦記』、吉森大祐の『ぴりりと可楽!』、松尾清貴の『ちえもん』、宮部みゆきの『きたきた捕物帖』、青山文平の『江戸染まぬ』、奥山景布子の『浄土双六(すごろく)』など、多彩な作品を楽しむことができた。

 そんな今年の歴史時代小説界には、ふたつの大きな特徴がある。ひとつは近代史を題材や背景にした作品の増加だ。朝井まかては、女優の伊澤蘭奢(らんじゃ)を主人公にした『輪舞曲(ロンド)』と、森鷗外の末っ子の類を主人公にした『類』で気を吐いた。乃南アサの『チーム・オベリベリ』、柳広司の『太平洋食堂』、霧島兵庫の『静かなる太陽』、門井慶喜の『東京、はじまる』も、近代史の中の実在人物を鮮やかに活写している。す…

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