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中村文則の書斎のつぶやき

危機感のない政治、永遠に

作家の中村文則さん=宮間俊樹撮影

 テレビで昔、芸人さんが自分の夫について話していた。夫が女性の香水の匂いを漂わせて帰宅したので問い詰めると「いや、……実は何者かが突然目の前に現れ、吹きかけられたんだ」と言ったという。

 誰が信じるか、となってスタジオは笑いに包まれていたが、政治家の言い訳がここ数年、同レベルになっている。

 前首相が、加計学園の獣医学部の申請を「1月20日まで知らなかった」と言ったり、桜を見る会の名簿がなぜその日に破棄されたのかを「シュレッダーの順番待ち」と言ったり。そして今再び、その前夜祭が高級ホテルの大宴会場で「1人5000円だった」と言っていたことがニュースになっている。報道によると、前首相側が不足分を補塡(ほてん)していたという。というか、当たり前ではないか。

 そもそもあのホテルは別の高額の晩餐(ばんさん)会を内閣府から受注しており、ホテル側が便宜を図ればそれはそれで問題がある。なのに前首相側はホテルが設定したと言い張った。小説家は、物語の整合性を常に求められる。整合性が破綻した物語を常に見せられるのはかなりストレスだ。

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