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中国取材の経験が豊富な坂東賢治専門編集委員のコラム。

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消えぬトランプ信仰=坂東賢治

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 敗戦から2年後の本紙に「まだいる戦勝狂信組」の見出しで「ブラジル便り」が掲載された。日本の敗戦を信じるかで日系社会が分裂し、テロまで起きたことが報じられている。いわゆる「勝ち組」「負け組」の争いだ。占領下の日本人には異様に映ったのだろう。

 だが、当時の状況を考えれば簡単に「狂信」と切り捨てることもできない。ブラジルでは排日の動きを背景に戦時中、日本語新聞の発行が禁じられていた。日系移民の多くは日本のプロパガンダを伝える短波放送だけを情報源に勝利を信じていた。戦後も遠い祖国の実情は正確に伝わらず、敗戦を受け入れられなかったという。

 インターネットの普及で情報量は爆発的に増加した。情報不足からデマを信じるリスクは低くなったはずだが、トランプ米大統領の負けを信じない「勝ち組」が米国だけでなく世界に広がっている。

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