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英国が2日、新型コロナウイルスのワクチンを西側諸国で初めて承認し、来週から接種が始まることになった。中国やロシアも早期開発に前のめりだ。重要な転機を迎えた新型ウイルス対応。安全性が担保されたワクチンを素早く配備し、多数の市民に提供できるのか。開発競争にしのぎを削る各国の戦略とは。
◆英国
集団接種へ急ピッチ
「我が国の歴史上、最大規模のワクチンキャンペーン」。ワクチン接種の実施準備を進める英国の「国民医療サービス」(NHS)のサイモン・スティーブンス最高経営責任者は、こう意気込んでみせた。
英国が今回承認した、米製薬大手ファイザーとドイツのバイオテクノロジー企業ビオンテックの共同開発によるワクチンは、主にベルギーで製造される。ビオンテック社幹部の話を報じた英紙タイムズによると、2日朝にはベルギーで英国への輸送に向けた作業が始まった。数日中に80万回分が英国に到着し、7日にも接種が始まる見通しだ。英国は2000万人(4000万回)分の供給でファイザーと合意しており、1000万回分が年…
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