たばこのにおいがする…分煙進める永田町周辺の喫煙室から扉が消えた?

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開口部分に扉がない衆院本会議場横の喫煙専用室。開口部の両側にわずかにのれんがついている=国会内で2020年11月30日午前9時57分、野間口陽撮影
開口部分に扉がない衆院本会議場横の喫煙専用室。開口部の両側にわずかにのれんがついている=国会内で2020年11月30日午前9時57分、野間口陽撮影

 受動喫煙対策を盛り込んだ改正健康増進法が4月に全面施行され、建物内が原則禁煙になる中、東京・永田町周辺の国会や自民党本部などの喫煙専用室に「異変」が起きている。分煙を進めるはずなのに扉が撤去された喫煙室が登場したのだ。現場を直撃した。

 11月のある日。取材で衆院議員会館地下1階の会議室エリアの廊下を歩いて、ふと気づいた。たばこのにおいがする--そのエリアには喫煙室があるが、においを感じたことはほとんどなかった。不思議に思い、喫煙室の様子を見に行くと、喫煙者がビニール製の「のれん」をくぐって出入りしている。以前はスライド式の扉だったはずだ。においは、こののれんのせいだろうか--。

 2018年7月に成立した改正健康増進法は、罰則付きの受動喫煙対策を盛り込んだ。学校や病院、行政機関などは「敷地内禁煙」で、屋内は完全禁煙とした。一方、飲食店や職場などは「原則屋内禁煙」として事業者に対策を義務付けた。ただし、「煙の漏れない喫煙専用室内」での喫煙を認めている。

 国会議事堂や議員会館も原則屋内禁煙の対象だ。衆院事務局によると、衆院内は議員会館も含め52カ所の喫煙専用室が設置されている。

 喫煙専用室について、厚生労働省令は技術的基準を定め、「出入り口で室外から室内に流入する空気の気流が0・2メートル毎秒以上」などの条件を満たすことが求められる。逆に、この風速条件を満たせば、扉は必要ない。

 気流計測の際、扉のある喫煙室の場合、扉を開けた状態にしなければならない。扉を開放した状態よりも、「のれん」で開口面積を狭めた方が気流は速くなり、条件を満たしやすい。

 衆院は今年、基準を守るために…

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