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コロナで失業、無一文 元外資系社員のゲイ男性を救ったもの

「支援ハウスのおかげで前向きな気持ちで過ごせる」と話す男性=東京都新宿区で2020年11月4日午後3時30分、藤沢美由紀撮影

 「ギリギリで、もう無理だった。あのままだったら路上生活しかなかった」。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、失業した40代の男性はそう振り返る。同性愛者でもある。20年以上勤めた外資系企業を昨年秋に退職後、働いていた飲食店がコロナで閉店。追いつめられた男性を救ったものとは何だったのか。【藤沢美由紀/統合デジタル取材センター】

「楽しかった」会社員生活、震災で暗転

 コロナによる経済の影響は、社会の中の弱い立場にある人の暮らしを直撃している。男性はゲイで、HIV(ヒト免疫不全ウイルス)陽性者。昨年10月までサービス業関連の正社員として真面目に働いてきた。北海道から九州まで、各地の事業所の立ち上げに携わり、会社の規模拡大とともに、自身も昇進を重ねてきた。

 ゲイであることについては、入社してまもないころ、交通事故に遭ったことで同性のパートナーとの同居が会社側にわかり、自分から周囲に伝えることにしていた。そのせいか社内では気にせず過ごせた。パート従業員の採用や指導などを任され、「仕事は楽しく、やりがいを感じていた」という。

 暗転のきっかけは2011年3月、東日本大震災だった。当時、東北地方の営業所の所長を務めていた。被災地にある取引先と連絡が取れなくなるなど現場は混乱、さらに原発事故の影響を心配する海外支社とのやりとり、業績の悪化、従業員の雇用を守るプレッシャー……。次々と難題がふりかかり、…

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藤沢美由紀

2007年入社。山口支局、熊谷支局、八王子支局、東京本社社会部、医療福祉部(現くらし医療部)を経て2020年春から統合デジタル取材センター。LGBTなど性的少数者に関わる教育、医療、職場、法、家族などの問題を中心に取材。当事者団体と有志記者による「LGBT報道ガイドライン」作成に参加。

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