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「蛇口開けたままでは限界」 コロナ重症者受け入れの近畿大病院長が訴える危機感

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大阪モデルの「赤信号」点灯を受け、厳しい状況が続く医療体制について説明する近畿大病院の東田有智病院長=大阪狭山市大野東の近畿大病院で2020年12月4日午前11時3分、近藤諭撮影
大阪モデルの「赤信号」点灯を受け、厳しい状況が続く医療体制について説明する近畿大病院の東田有智病院長=大阪狭山市大野東の近畿大病院で2020年12月4日午前11時3分、近藤諭撮影

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、大阪府は3日、独自基準「大阪モデル」の赤信号を点灯させ、府民に外出自粛などを求めた。患者が増え続ける中、対策が遅れた感は否めず、治療の最前線に立つ医療関係者からは憤りの声が上がっている。今、大阪の医療現場で何が起きているのか。重症患者を受け入れる近畿大病院(大阪狭山市)で、切実な声を聞いた。【近藤諭】

 「蛇口を開けたままでは、受け皿(病床)を増やしても限界がある」。需要喚起策「GoToキャンペーン」などの「アクセル」が踏み込まれたまま、病床の確保を求められる。大阪の医療現場の置かれた現状を、東田(とうだ)有智病院長(67)はそう例えた。

 同病院は大阪府南東部の基幹病院。929床のうち10床を新型コロナの重症用病床として運用し、春先の「第1波」から患者を受け入れている。「第3波」では、府内で重症患者が急増し始めた11月中旬から、病床が空いてもすぐに埋まる状態が続き、現場の疲弊は深刻だという。

 府は新規感染者数、重症用病床使用率とも、12月中にピークアウトすると想定しているが、現場の危機感とはかけ離れている。その理由とし…

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