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美容や健康に良い果物と言われるアボカド。栄養価が高く「森のバター」と呼ばれ、濃厚でクリーミーな味わいで人気がある。中米原産で輸入物に頼ってきたが、最近は国産も広がりを見せ始めている。熱帯・亜熱帯の果物がなぜ、国内でも栽培されるようになったのか。鹿児島県で生産現場を訪ねた。【足立旬子】
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九州本土の最南端に位置する鹿児島県南大隅町(みなみおおすみちょう)。11月中旬、ビニールハウスの内の木の枝先に青々としたアボカドが実っていた。洋梨のような形でスーパーで見かける外国産の倍くらいの大きさだ。生産者の浜田祐一朗さん(53)は「ピンカートンという品種で、大きいものは重さ500グラムまで育つ。トロッとしておいしいですよ」と笑顔で話した。
浜田さんは会社員から農家に転身し、2012年にミカン畑だった土地を借りて6アールでアボカドの露地栽培を始めた。17年に初出荷し、今では無加温のハウス栽培にも取り組んでいる。「この辺りは年間を通して霜が降りないので露地で栽培できる。ミカンより手間がかからず、高く売れる。サルに食べられないのもいい」。南大隅町では現在、34戸が330アールで栽培する。
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