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第93回選抜高校野球大会の特集サイトです。3月19日から31日まで阪神甲子園球場での熱戦を全試合ライブ中継します。

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高校野球、新勢力図 秋季地区大会総括 明治神宮大会は中止

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高校野球秋季九州大会で初優勝し、喜ぶ大崎の選手たち=矢頭智剛撮影 拡大
高校野球秋季九州大会で初優勝し、喜ぶ大崎の選手たち=矢頭智剛撮影

 2021年3月19日に開幕する第93回選抜高校野球大会(毎日新聞社、日本高校野球連盟主催、朝日新聞社後援、阪神甲子園球場特別協力)の出場校を選考する際の参考資料となる、全国10地区の秋季大会が終了した。

公立校11年ぶり九州王者

 初優勝は広島新庄と大崎(長崎)。大崎は公立校として09年の嘉手納(沖縄)以来11年ぶりに九州王者に輝き、10地区の中で唯一の公立校優勝となった。仙台育英(宮城)、健大高崎(群馬)、中京大中京(愛知)、明徳義塾(高知)の4校は地区大会2連覇を果たした。

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で、東北、東京、四国以外の7地区は原則、無観客で実施された。地区大会を制した10校が出場する明治神宮大会も、昭和天皇のご容体を配慮し自粛した1988年以来2度目の中止に。例年は優勝校が所属する地区には、神宮大会枠として出場枠が一つ割り当てられており、日本高野連は来年1月13日に開催する運営委員会で取り扱いについて審議するとしている。(勝ち上がり図の丸数字はイニング、府県名の後の数字は府県大会順位)

 ◆北海道

北海、5試合1失点

 北海が投手力で10年ぶりに制した。エース左腕・木村は最速145キロの直球に変化球の切れも良く、4試合で計41奪三振。準決勝、決勝では2試合連続完封した。チームも5試合で無失策、計1失点と投手力、守備力ともに安定感がある。江口が2本塁打を放つなど中軸も勝負強かった。

 準優勝の旭川実は、エース右腕の田中楓が初戦と決勝で完投し、計2失点と安定。残る2試合に先発した1年生右腕の佐々木も計3失点と試合を作り、大会を通じて成長した。打線は堅実で、4試合で計39安打、8犠打飛を絡めて28得点を奪った。

 町立高の知内は3投手の継投を軸に無失策と安定し、準々決勝で駒大苫小牧を破り4強入りした。武修館は、初戦から2試合連続2桁得点と積極的な打撃を見せたが、準決勝では守備が乱れてコールド負けした。【伝田賢史】

 ◆東北

仙台育英、決勝18点

 投打に抜きんでた仙台育英が2連覇を果たした。豊富な投手陣で、全4試合でわずか3失点。エース右腕・伊藤の登板は1試合のみで、変化球を効果的に使って三振を奪う右腕・松田らが好投した。チーム打率3割超の打線は中軸の渡辺、八巻が好調で、二塁打は出場校トップの10本を数えた。決勝では15安打18得点の猛打で県勢対決を制した。

 準優勝の柴田は、エース谷木が球数制限の500球まで力投し、初の決勝進出を果たした。5試合で32失点と課題は残したが、3番・舟山を中心に51安打35得点の力のある打線で勝ち上がった。

 4強の花巻東は、準決勝で仙台育英に競り負けたが、エースで主軸の菱川が1失点完投と好投した。日大山形は中軸打線が勝負強く、2試合連続で逆転勝利を飾るなど粘り強さが光った。【尾形有菜】

 ◆関東

健大高崎、打力圧倒

 健大高崎が全4試合で2桁安打、計8本塁打と圧倒的な打力を見せて2連覇を果たした。旧チームから主軸の4番・小沢は身長172センチと小柄だが、4試合で2本塁打を含む7打点。1番・堀江、8番・綱川も長打力があり、打線に切れ目がない。投手では背番号7の右腕・野中が全4試合に先発。要所をツーシームで打たせて取り、試合を作った。

 常総学院は最速140キロ超の秋本、大川の両右腕の完投能力が高い。単打中心で打線は19打数9安打の3番・三輪を軸に4試合で35得点と得点力がある。

 東海大甲府は左腕・若山の守備能力が高く、専大松戸は右腕・深沢のスライダーにキレがある。強打の東海大相模は小技を駆使して得点する新機軸を見せた。国学院栃木、鎌倉学園はともに打線に粘りがあるが、2回戦では攻撃が淡泊だった。【岩壁峻】

 ◆東京

東海大菅生、25盗塁

 強打と機動力を生かした東海大菅生が6年ぶりの優勝を果たした。勝負強い5番・小池らを軸に3回戦まで2桁得点を続け、チーム打率は3割3分9厘。さらに全6試合で25盗塁と機動力も絡めて得点を重ねた。エース左腕・本田は球の出所が見えづらいフォームから投じる、切れのいい直球とチェンジアップの緩急が持ち味。2回戦で完封すると、尻上がりに調子を上げた。鈴木、千田への継投策も光った。

 日大三は、控えの左腕・宇山が6試合中3試合で完投。変化球の制球力が良く、リリーフもこなす。打線は決勝でチーム唯一の安打を放った8番・安田ら下位打線が勝負強い。

 4強の二松学舎大付は、球威がある左腕・秋山はスタミナも備える。関東一はエースで主軸の市川が、投打でチームを引っ張った。【尾形有菜】

 ◆東海

中京大中京が連覇

 投打に完成度が高い中京大中京が2連覇を果たした。エース右腕・畔柳は最速151キロの直球に加えて変化球の制球も良く、先発した準決勝では7回1安打11奪三振、決勝でも抑えとして九回を3人で締めた。打線は打率6割3分6厘、3試合で計8打点と勝負強い5番・辻を柱に、桑垣や原ら長打力のある打者が並ぶ。

 決勝で惜敗した県岐阜商は、エース左腕・野崎が安定している。救援した決勝こそ打ち込まれたが、先発した2試合はともに無失点で投げきった。3試合全てで一回に先制した打線は、1番・中西を皮切りに、長打力のある下位まで切れ目がない。

 4強では、三重が走攻守そろった遊撃手の品川を中心に無失策と堅守が光った。岐阜第一は球威があるエース・阪口と2本塁打の岡本が目立った。【森野俊】

 ◆北信越

敦賀気比、粘り強く

 5年ぶりに北信越を制した敦賀気比は終盤の粘り強さが光った。新潟明訓との準々決勝、関根学園との準決勝はいずれも延長戦の末に逆転勝ち。3試合に登板した左腕・竹松は防御率0・59と安定し、右腕の上加世田も1年生ながら球威があり、完投能力も高い。チーム打率3割1分6厘の打線は、1番・東はスタメンでチームトップの打率5割2分9厘。前川、大島の中軸は勝負強い。

 準優勝の上田西は打率3割6分9厘で、全4試合で2桁安打。1番・笹原は三塁打3本を放ち、柳沢、杉浦、飛鳥井の中軸も強力だった。エース左腕・山口は計23回を投げて26三振を奪った。

 4強の星稜は左腕・野口が変化球にキレがあり、打線はチーム打率4割超。初の4強入りした関根学園は準決勝で敦賀気比をあと一歩のところまで追い詰めた。【大東祐紀】

 ◆近畿

智弁学園、二枚看板

 9年ぶり頂点の智弁学園は打率3割5分3厘。2桁安打が3試合と打力があり、4番・山下が打率6割6分7厘、2本塁打と引っ張った。左腕・西村、右腕・小畠の二枚看板の完投能力も高かった。準優勝の大阪桐蔭は投打のバランスが良く、3試合でコールド勝ち。左腕・松浦や関戸、竹中の両右腕の直球に威力があり、攻撃では長打力に加えて計10盗塁と機動力も光った。

 4強の市和歌山は最速152キロ右腕・小園が防御率0・41と安定感があり、1年生5人が先発の京都国際は2試合で1点差を制し粘り強さが光った。安定した守備の龍谷大平安、2020年甲子園高校野球交流試合の先発メンバー4人が残る智弁和歌山、終盤の粘りが光った神戸国際大付、右腕・達を擁する天理が8強。初出場の東播磨、山田の公立組も初戦敗退ながら健闘した。【藤田健志】

 ◆中国

広島新庄、堅実初V

 堅実な戦いぶりが光った広島新庄が、初の秋季中国王者となった。1回戦は五回コールドの大勝で発進したが、その後の3試合は全てロースコアでの1点差勝利。ともに2年生の右腕・花田から左腕・秋山への継投で、接戦を制した。花田は4番打者として、攻撃でも軸となった。

 準優勝の下関国際は、エース右腕・仲井らメンバー18人中14人が1年生という珍しいチームだが、落ち着いた試合運びを見せた。打線は好機で集中力を発揮し、4試合で27得点を積み重ねた。

 4強は米子東、鳥取城北。米子東は打撃での体の使い方を研究した練習で、各打者が球に逆らわないスイングを徹底していた。鳥取城北は打線が勝負強い。準々決勝は同点の九回に4番の代打に出た1年生の坂根が、劇的なサヨナラ3点本塁打を放った。【堤浩一郎】

 ◆四国

明徳義塾、主戦安定

 投手力の高い明徳義塾が2年連続で制した。エース左腕の代木は変化球も含めて低めへの制球力があり、全3試合を完投し、計3失点と抜群の安定感があった。打線も3番・米崎を中心に、7番・代木が5打点を稼ぐなど下位まで切れ目がなかった。伝統校らしく走塁も鍛えられており、機動力も使える。

 準優勝の聖カタリナ学園は、エース右腕・桜井が140キロ超の速球とスライダーに切れがあり、準決勝では12回を2失点完投するなどスタミナも光った。打線では4番・川口の振りが鋭かった。

 4強の小松は越智、古本の両右腕の継投が安定しており、攻撃にも手堅さがあった。同じく4強の鳴門は2回戦で2桁安打を放つなど打線に力がある。

 1回戦で敗れたが、高知の右腕・森木は球威があり、潜在能力の高さを感じさせた。【新井隆一】

 ◆九州

大崎 堅守、右腕支え

 大崎が初優勝し、嘉手納(沖縄)以来11年ぶりの公立校王者となった。3試合完投で防御率1・86の右腕・坂本を中心に無失策と堅い守りが光った。チーム打率3割2分2厘の強打に19犠打飛を絡めるなど、高い得点力をみせた。

 準優勝の福岡大大濠はチーム打率1割8分4厘と打撃に課題を残したが投手力が際立った。2試合に登板した左腕・毛利は1失点完投と完封、計18回で23三振を奪った。準決勝では1年生右腕・馬場が1安打完封した。

 明豊は打線こそ振るわなかったが、ともに本格派の左腕・太田、右腕・京本の二枚看板が好投し、無失策と守りは堅実だった。宮崎商は打たせて取る右腕の日高が防御率1・29と安定。3番・中村が1試合2本塁打と長打力を見せた。8強の神村学園は最速146キロ左腕・泰の投球が光った。【吉見裕都】

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