徒歩でも市議に交通費、本当に必要? 「費用弁償」廃止陳情は不採択 神戸

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一般質問で議論を交わす神戸市議ら=神戸市中央区の市役所で2020年12月7日午後1時5分、反橋希美撮影
一般質問で議論を交わす神戸市議ら=神戸市中央区の市役所で2020年12月7日午後1時5分、反橋希美撮影

 主に交通費を想定して地方議員に支給される「費用弁償」を巡り、廃止を求めた市民団体の陳情を神戸市議会が反対多数で不採択にした。無駄削減や議会改革の一環で全国の地方議会で見直しや廃止が相次ぐが、神戸市議会では徒歩やマイカーで来ても議会への出席1日当たり3000~5000円と、実費を超える額の支給が続く。年間総額は1500万円。市役所まで徒歩5分圏内に住む市議らに聞いた。「先生、費用弁償は本当に必要ですか」

 市議会事務局によると、費用弁償は本会議や委員会に出席した日数に応じて支給。日額は市役所(神戸市中央区加納町6)への距離に応じて選挙区ごとに異なる。2018年度は69議員に計1530万5000円が支払われ、20年度も同程度の予算を組んでいるという。

 これに対し、陳情は「神戸市議の議員報酬は全国トップクラスの年1600万円。新型コロナウイルス禍での費用弁償は市民には理解しがたい」として廃止を求め、「市民オンブズマン兵庫」事務局長の今井清純さん(79)らが11月24日に出した。しかし、12月1日の議会総務財政委員会で自民、公明、立憲の3会派の反対で不採択となった。維新、共産などは賛成した。

 市議会の定数は69。陳情は、9割が議員用駐車場に登録しておりマイカー利用が多いと指摘。公共交通機関なら遠方の議員でも実費は往復2000円程度といい、18年度は決算総額の5分の1の311万円で済むとの試算を示している。

徒歩5分の自民議員「私はいらないが」

 そこで、本会議が開かれた4日、何人かの議員を取材した。

 市役所まで徒歩5分ほどに住む自民の河南忠一議員(53)は「まあ、近いですから、個人的には費用弁償を受けたいとは思っていません」と言う。だが、18年度は出席71日に対して21万3000円を受領。今回の陳情の審議には加わっていないが、「(受け取りを)辞退すればいいのかもしれませんけどね……。議員にもいろいろな意見があるので、会派として反対した理由は団長に聞いていただければ」と述べた。

 そこで、自民会派団長の安達和彦議員(67)=須磨区選出=に尋ねた。陳情を不採択にした総務財政委員会の委員でもある。「私も日額4000円をもらっているが、個人的にはなくてもいい。ただ、他の議員の中には『交通費だけじゃなく、いろいろかかる』という意見もある」と語る。「いろいろ」とは何か。具体的な中身を問うと「わからん」との答えだった。

 安達議員はこうも続けた。「コロナ禍で議員報酬2割削減案も野党議員…

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