野口五郎さんがコロナ対策アプリ開発 歌いたいから安心な環境に
毎日新聞
2020/12/9 東京夕刊
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「私鉄沿線」など多くのヒット曲で知られる歌手、野口五郎さん(64)がコロナ禍の中、意外な活躍で話題になっている。災害時にも有効な、あるシステムを開発したというのだ。デビュー50周年の節目とも聞き、東京都内のオフィスを訪ねることにした。
「それは苦しいですよ、だって歌手なんですから」。15歳でデビューし、歌に人生をささげて半世紀。記念となる、まさにこの年を襲ったのがコロナ禍だった。「歌える機会はいっぱいあったのに、どんどん中止や延期になってしまって」。やりきれない思いを抱える中、「僕に何かできることはないのか」と自問を続けた。そして自粛期間中の数カ月でひねり出したのが、不安の中にいる人たちに「安心・安全」を届けるアプリだったという。
野口さんといえば、ラブソングの甘い歌声をイメージするが、実は知る人ぞ知る発明家である。たくさんの特許も取得している。ユニークな研究も手掛けていて、振動に関する研究内容が英科学誌で紹介されたこともあった。
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