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学術会議任命拒否

日本学術会議が推薦した新会員候補6人を菅首相が任命しなかった。極めて異例の事態の背景や問題点を追います。

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任命拒否、軍事研究「あえて議論せず」 自民学術会議PT、“落としどころ”探る

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自民党の日本学術会議のあり方に関するプロジェクトチームの会合で、あいさつする塩谷立座長(中央)=自民党本部で2020年12月9日午前11時5分、小川昌宏撮影
自民党の日本学術会議のあり方に関するプロジェクトチームの会合で、あいさつする塩谷立座長(中央)=自民党本部で2020年12月9日午前11時5分、小川昌宏撮影

 日本学術会議のあり方を議論する自民党のプロジェクトチーム(PT、座長・塩谷立元文部科学相)が9日にまとめた政府への提言は、学術会議が政府から「独立」することを求める一方、懸案の菅義偉首相による任命拒否問題の見解は示さず、軍事研究の是非にも触れなかった。議論の分かれる課題を棚上げし、任命拒否に端を発した問題を収束させる狙いだが、「論点のすり替え」批判は免れない。政府・自民党主導で独立化の議論が進むことに、学術会議側は警戒感を強める。

塩谷座長「バランスの取れた議論をしよう」

 提言では、学術会議会員の改選期に当たる2023年9月をめどに学術会議を「独立した法人格を有する組織」に改めるよう政府に求めた。新たな組織形態は「独立行政法人、特殊法人、公益法人などが考えられる」とし、制度設計を「おおむね1年以内」に行い、組織改正に必要な法改正を「すみやかに」行うとした。独立後も政府による運営費拠出を認める一方、会費や寄付集めなどで「自主的な財政基盤を強化すべき」だとした。会員の推薦に基づく現状の会員選出方法について「同質的な集団が再生産されていく傾向」があると問題視し、「第三者機関による推薦など、会員による推薦以外の道」での透明化を求めた。

 PTでは議論の「炎上」を回避しつつ、どう問題を収束させるかに腐心した。

 首相に…

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