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今年、各界で飛躍した著名人たちを振り返る。

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美術 美術館のあり方、再考を促す

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臨時休館の文字が並ぶ東京・上野公園の展覧会案内板=東京都台東区で3月16日
臨時休館の文字が並ぶ東京・上野公園の展覧会案内板=東京都台東区で3月16日

 前代未聞の事態が続いた1年だった。新型コロナウイルスの感染拡大は、美術館やギャラリーといった展示の場を奪い、それによって美術館側にも、見る側の私たちにも美術館のあり方について立ち止まって考えるよう促した。コロナ禍の先行きは不透明で、数年後に振り返った時に見えてくる変化もあるに違いない。

 感染拡大防止のため、2月末に国立博物館が休館すると、他館も追随した。全国の美術館・博物館が加盟する日本博物館協会の緊急アンケートによると、回答した709館のうち、5月1日前後には700館近くが臨時休館していたという。各館は展覧会計画の組み替えを余儀なくされ、再開後も感染予防対策に追われた。首都圏を中心に事前予約制を導入した館も目立った。

 入館者数の激減は私立美術館を直撃した。ワタリウム美術館や山種美術館、大原美術館がクラウドファンディングで運営資金を募った。また、“3密”を回避するという課題は、日本の特徴である催事的性格の展覧会についても再考を促した。

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