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この国はどこへ コロナの時代に 年末年始、発熱者「漂流」防げ 白鷗大教授・岡田晴恵さん

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岡田晴恵さん=東京都千代田区で、玉城達郎撮影
岡田晴恵さん=東京都千代田区で、玉城達郎撮影

GoTo全国一時中止を

 国内で新型コロナウイルスの感染者が出てからテレビ番組に出ずっぱりの「コロナの女王」に、笑みはなかった。師走に入り、その瞳は感染急拡大の現実を直視し、その先の厳しさを看破しているかのようだ。感染免疫学が専門の白鷗大教授、岡田晴恵さんは絶えず、試練となる秋冬に向けて警鐘を鳴らし続けてきた。

 春も夏も感染の波は来たけれど何とか抑えられた。冬も大騒ぎしているけど大丈夫だよね――。おそらく、そう思っている人は大勢いるに違いない。「でも、夏に通用した対策だけでは冬の流行は乗り越えられない。乾燥、低温というコロナが流行しやすい環境因子が加わるので、楽観できません」

 実際、11月に入ると感染者数が過去最多となって重症者数も急増し、医療体制の危機が叫ばれている。今月10日には、東京都で1日当たりの感染者が初めて600人を超え、さらなる増加も懸念される。感染者の多くがいつ、どこで感染したかが不明で、もはや誰が感染してもおかしくないほどだ。さらに夏場に若者中心だった感染者層が、より重症化率や致死率の高い中高年齢層に移行している。高齢化社会の日本では、甚大な被害が生じかねない。

 岡田さんによると、コロナウイルスは四季がある温帯では冬に流行しやすい。夏の蒸し暑い時期では長生きしないが、低温の冬では長く感染性を保持する。「乾燥によって感染者から飛び出した飛沫(ひまつ)はより小さくなり、空間中に長く浮遊し、空気の流れで移動する。それを吸い込むエアロゾル感染は侮れないのです。換気の励行は基本中の基本。検査医療体制や治療薬などの対策を春から提言してきましたが、その実行には時間がかかる。間に合うかどうか」と、切迫した表情を崩さない。

 その岡田さんが最も懸念しているのが、…

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