連載

つむぐ平和

広島で平和を願う人たちの思いを伝えます。

連載一覧

つむぐ平和

広島二〇二〇/25 生活の中から平和を 細川洋さん(61)=南区 /広島

  • はてなブックマーク
  • メール
  • 印刷
広島県立西高校長の細川洋さん=広島市中区で、手呂内朱梨撮影
広島県立西高校長の細川洋さん=広島市中区で、手呂内朱梨撮影

細川洋(ほそかわ・よう)さん

 父親の仕事の都合で、小中高時代は県内外へ転校を経験した。広島では教師から「生の被爆体験」を聞き、盛んな平和教育を受けた。一方で隣県であっても、夏が近づいても原爆の話題が増えることも8月6日の登校日もない学校があった。友人に原爆の話をすれば、けげんな顔をされることさえあった。「広島で当たり前」のことが、そうでない現実に直面した。受験にばかり重きが置かれ、必死に勉強に励む一方で「平和教育や社会問題とはまるで関係ない世界」との思いは拭えなかった。

 広島大を卒業して教師の道に進み、県立高校の定時制に赴任。これまで思い描いてきた平和教育を変える生活の始まりだった。生徒は老若男女さまざまで、いろんな理由で教育を受ける機会を逃してきた人たちがいた。劣等感を抱えたり、その日の暮らしに懸命だったりする生徒たちと真剣に向き合うほど、「気持ちはよくわかる」とは生徒に言えず、より深く理解する努力をするようになった。

この記事は有料記事です。

残り514文字(全文930文字)

あわせて読みたい

この記事の特集・連載
すべて見る

注目の特集