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コロナ病床増やせば他の医療が…崩壊の危機、問われる1床の重み

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新型コロナウイルスで重症となった入院患者の治療にあたる昭和大病院の看護師=12月2日(昭和大病院提供、画像の一部を加工しています)
新型コロナウイルスで重症となった入院患者の治療にあたる昭和大病院の看護師=12月2日(昭和大病院提供、画像の一部を加工しています)

 新型コロナウイルス感染症の「第3波」で重症患者が急増し、各地の医療提供体制が崩壊の危機に陥っている。通常医療との兼ね合いから病床をすぐに空けられなかったり、自治体が立てた患者受け入れの想定が甘かったりしたためだ。専門家は自治体間の連携の必要性を訴える。

院長「増床は簡単な話ではない」

 「ほかの病気の手術を制限する必要が出てくる」「病院の機能を落とさざるを得ない。それでもやるのか」――。

 12月上旬、高度な医療を提供する東京都内の特定機能病院と都の担当部署をつないだテレビ会議。コロナ重症病床を増やすよう求める都幹部に対し、各病院の院長らからはベッド増のリスクを懸念する声が相次いだ。

 都内の病床不足は深刻だ。感染者の急増で、人工呼吸器が必要な重症者数は10月末の33人から1カ月間で70人に倍増。都は病床の逼迫(ひっぱく)を警戒し、これまで150だった重症病床数を200に引き上げる方針を新たに示した。特定機能病院はこれまで原則として、重症病床5床をそれぞれ用意してきたが、テレビ会議でさらに1床ずつの増加を要請された形だ。

 会議終了後、出席した昭和大病院(品川区)の相良博典院長は院内での検討を指示した。しかし、取材には…

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