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津波など度重なる天災に見舞われてきた三陸沿岸部には、正月に神棚に飾る「きりこ」と呼ばれる地域伝統の切り絵がある。白い紙を切り抜いて縁起物をかたどり、神にささげるものだ。東日本大震災から間もなく10年。南三陸町志津川の上山八幡宮でも毎年きりこを作り、まちの復興と日々の安寧を祈ってきた。【神内亜実】
きりこは総称で、供物をかたどったものは「お飾り」と呼ぶ。各家庭では新しいものに取り換えて新年を迎える。
上山八幡宮で作るのは、穀物の神である大年神(おおとしのかみ)にちなんだ「餅」、大国主神(おおくにのぬしのかみ)にちなんだ「御神酒(おみき)」、事代主神(ことしろぬしのかみ)にちなむ「知恵袋」の3種類の図柄。
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