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2020年「この3冊」/上(その2止)

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「戦争と法」
「戦争と法」

加藤陽子(東大教授・日本近代史)

 <1>戦争と法

 長谷部恭男著(文藝春秋・1760円)

 <2>ルソーの戦争/平和論

 ジャン=ジャック・ルソー著、永見文雄、三浦信孝訳(勁草書房・6270円)

 <3>戦後憲法学の70年を語る 高橋和之・高見勝利憲法学との対話

 宍戸常寿ほか編(日本評論社・4950円)

 次の国会は国民投票法関連で動きがありそうだ。本丸は憲法。<1>はルソーの戦争論をふまえ、戦争の究極の目的は相手国の憲法原理の書き換えにありと喝破した著者が、世界史の重要事件を憲法と戦争を軸に最新の学知で描いた一冊。

 <2>は1755~56年の作ながら、2005年初めて復元されたルソー「戦争法の諸原理」を解題論文とともに精緻に訳出したお宝本。戦争とは、敵を破壊しようとする恒常的意志、敵の存在を自らの安寧と両立不能と判断しうる冷静さ・理性によって生まれる、との省察は深い。

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