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伝統の味、守る 堺・創業220年「大醤」 /大阪

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種類ごとに分けて発酵槽にため、定期的にかき混ぜられるもろみ=堺市堺区で2020年12月8日、望月亮一撮影
種類ごとに分けて発酵槽にため、定期的にかき混ぜられるもろみ=堺市堺区で2020年12月8日、望月亮一撮影

 大阪で唯一の醸造しょうゆをつくる会社がある。創業220年の「大醤(だいしょう)」(堺市堺区石津北町)は、江戸時代創業のしょうゆ蔵「河又醤油(しょうゆ)」の伝統を引き継ぎ、昔ながらのこうじ菌を使うしょうゆに加え、ポン酢や麺つゆ、だしやたれなど500種類以上の製品を製造している。

 江戸時代、堺は全国屈指のしょうゆ産地だったが、後継者難や設備更新の費用の問題で次々と廃業、最後に残ったのが同社という。新型コロナウイルスの感染拡大による外出自粛や飲食店の営業自粛により、今年は売り上げが落ち込んだが、巣ごもり需要を見込んだ新製品を開発するなど、工夫を重ねて大阪の味を守り続ける。

 しょうゆの原料となる塩と大豆と小麦は1回の入荷で10~20トンと大量となるため、敷地内には大きなサイロを用意。こうじ菌を混ぜ合わせ、もろみとして発酵槽に貯蔵する。酵母など微生物の力により、時間をかけて発酵・熟成させていく。敷地内は香ばしい香りに包まれる。大豆の種類や蒸し方、混ぜ合わせる配合により、同じこうじ菌を使っても味や香り、風味が異なるさまざまなしょうゆができあがる。

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