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アートの地平から

繋がりと断絶、切り取る=住友文彦

エキソニモ「DISCODER」=東京都写真美術館の「アン・デッド・リンク」展(会期は終了)で、高橋咲子撮影

 人との接触を避ける日々が再来している。私たちのインターネットへの依存度は今年一気に加速した。オンライン会議では新しいアイデアが出ないとか、同調圧力が減るとか、その影響を議論する話題も増えた。

 新型コロナウイルスの第1波の頃、私はインターネット黎明(れいめい)期に交わされた議論を読み直していた。GAFA(グーグルなど米IT大手4社)のような大資本の力がまだ弱かった時代、インターネットがもたらす民主的な創造の可能性に多くの人たちが期待していた。千房けん輔と赤岩やえによって1996年に活動を開始したエキソニモは、GAFA以前のネット文化を知っている。99年に発表された「DISCODER」はホームページを構成するHTMLに直接文字が入力され、ブラウザーに表示された画像が崩れていく。表面に見えないプログラムの介在を明示し、しかも破壊行為の快楽も与える衝撃的な作品だった。

 東京都写真美術館で開催されていた個展では二つの新作も紹介された。そのうち「Realm」は個展に先駆けネット上で公開された。スマホで見ると緑の風景がぼんやりと浮かび上がり、はっきり見えないため画面に触れるとその指の指紋が残る。それは画像に触れようと欲望した自分の痕跡だ。そして「携帯端末からそこを見ることはできません」という表示に気づき、パソコンから同じサイトに接続して見ると美しい緑の公園の画像が見…

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