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影山貴彦のテレビ燦々

同志社女子大学メディア創造学科教授・影山貴彦さんがつづるテレビにまつわるコラムです。

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影山貴彦のテレビ燦々

有村架純主演「姉ちゃんの恋人」  「せつなさ」に今、引き込まれ

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「姉ちゃんの恋人」第8話(12月15日放送)の一場面。左から、香里(小林涼子)、真人(林遣都)、桃子(有村架純)=関西テレビ提供
「姉ちゃんの恋人」第8話(12月15日放送)の一場面。左から、香里(小林涼子)、真人(林遣都)、桃子(有村架純)=関西テレビ提供

 <影山貴彦のテレビ燦々(さんさん)>

 俳優たちは魅力的だし、岡田恵和の脚本は慈しみ深い人間愛が感じられることが多いため、ドラマ「姉ちゃんの恋人」(カンテレ系)に放送前から大きな期待を寄せていた。

 だが、スタートから今ひとつ前のめりになれなかった。次回を待ち遠しく思えなかった。序盤、有村の元気さが少しだけ過剰かつ軽く映った空気に対し、「何かが違う」と感じたのだ。そのわずかな違和感は、同じく有村がヒロインを務めたNHK連続テレビ小説の名作「ひよっこ」(2017年)と、見る者が比較することによるだろう。

 「ひよっこ」の脚本は、もちろん岡田だ。行方不明となった父親を探しながら、洋食屋で働くみね子(有村)のけなげな姿に感動した視聴者の中には、もしかすると「姉ちゃん~」でも、みね子の世界観そのものを求めた人が多かったのではないか。もちろん二つは違うドラマだし、オリジナリティーは大切だ。だからこそ「ひよっこ」的テイストの踏襲と、作品の独自性を出そうとした意図が、どっちつかずに流れてしまった前半を少し残念…

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